長編ストップモーションアニメーション『オオカミの家』は、存在自体が事件であり、アニメーションや映画の表現の常識を打ち壊す、きわめて個性的な問題作だ。複数の部屋全体を使って、絵が描きこまれ立体物が動き回るという、大規模なアニメーションが展開していく映像を見れば、誰もが驚嘆することだろう。その作風には、ヤン・シュヴァンクマイエルやクエイ兄弟というアートアニメの巨匠の作風を部分的に引き継ぎながら、部屋を真っ黒に塗りたくったりドローイングによって短編を制作したデヴィッド・リンチ監督の初期作品を彷彿とさせるところもある。 同時に、謎に包まれた演出や内容は、いったい何を示しているのか、多くの観客に疑問をもたらすことにもなるはずだ。このとてつもない作品はいったい何なのか、その意図について、クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ監督に疑問をぶつけてみた。 あらすじ:美しい山々に囲まれたチリ南部のドイツ
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