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ブックマーク / steam.hatenadiary.org (1)

  • 前が見えない。

    私のように学生時代暗い部屋で過ごしてきた人間にとって、陽の当たる場所にいる人間というものは、それだけで眩しくて見ていられないものである。傍に彼らがいるだけで、その会話の内容や声色にさえ眼をつぶってしまいたくなるし、まして眼を見て話すことなど、なんだか得体の知れない罪悪感のようなものに襲われてとても叶うものじゃない。そうした明るさの中で生きている人の数と、私のように影の中をえらんで歩いて来たような人の数は、どちらが多いのか知らないけれど、いずれにしても私にしてみれば大多数の人間が少なくとも私ほど暗澹としている訳ではないように見える。 彼ら明るい人間の中にも、幾つも種類はある訳で、それは階層というよりも単なるカテゴライズであるような気がしている。かつて学生服に身を包まれていた時分の私は、「オタク」と呼ぶには些か電子的な潮流に乗り遅れてはいたが、女性の趣味については典型的なそれであって、黒髪ロン

    前が見えない。
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