東京地検特捜部に所得税法違反(脱税)の疑いで逮捕された弁護士、小谷平(こたに・たいら)容疑者(67)=東京都千代田区=が不動産取引で得た利益を隠すため、取引のたびに累積赤字を抱えた法人を買い取り、利用していたことが小谷弁護士側の関係者の話で分かった。個人の所得をこれらの法人の利益に仮装するとともに、法人の利益も赤字で相殺していたとみられる。 小谷弁護士と元妻で公認会計士の万里子容疑者(59)=同=らは、2005年までの2年間に不動産取引で得た利益約20億7200万円をダミー会社計約10社の所得に仮装し、7億6900万円を脱税した疑いが持たれている。 小谷弁護士側の関係者らによると、小谷弁護士は東京都心部のオフィスビルなどを売買する際、累積赤字を抱えた法人を知人らから安値で購入し、ダミーとして利用。活動実態が乏しい法人を、金融機関からの融資の受け皿にして取引していたという。この関係者は「