とにかく悔しい。あれほど「完璧な試合」を堪能すると言う幸せな時を過ごしたのに、勝てなかったのだ。 ワールドカップでこう言う「完璧な試合」を見たかったのだ。いや、やりたかったのだ。本当に幸せな3時間だった。でも、それでも、歓喜を味わう事ができないなんて、こんな悔しさを味わうなんて。そして、さらに絶望的な想いにとらわれている。もう2度と、このような見事なチームを所有する事はないのではないかと。 試合が進む。いや進んだのは「試合」ではなくて「時間」だな。双方、ガップリ四つ。本田と遠藤を軸にいくら攻め込んでも、最後ダ・シルバが立ち塞がる。とにかく忌々しい。でも、パラグアイから見ても同じに思えた事だろう。「何なんだ、あの22番は」と。 もちろん、最後に中澤とダ・シルバが立ち塞がる事に成功するには理由があって、双方の組織守備が実に見事だからだ。オルティゴサの展開を止めるために遠藤を前に出し、サンタクル