台湾、「旧式ネット」健在 電脳社会(1)2008年6月17日PTTに接続する学生たち。黒い画面が特徴だ=台北・台湾大学のパソコン室、野嶋写す陳綺貞さん ■高速・無料の掲示板 大学も活用 台湾に「PTT」という名の巨大な掲示板がある。掲示板と言っても、電子世界の中の話。パソコンを使って他人と情報交換や議論をする場のことで、BBSとも呼ばれる。 PTTの会員は若者を中心に100万人、常時10万〜15万人が接続し、テーマごとの掲示板の数は1万以上。いわば台湾版「2ちゃんねる」。新聞やテレビも閲覧専従の記者を置くほどという。しかもインターネットではなく、一昔前にはやったパソコン通信を使う点がユニークだ。 95年に台湾大学の1人の学生が作った小さな掲示板が、いつの間にか成長した。「完全非営利の自由な電脳空間」を掲げ、サーバーなどの設備は募金と献金で調達し、同大の学生とOBのボランティア十数人で運営す