2016年の夏、日本……いや、世界中が熱狂の渦に叩き込まれたゲームがあった。 世界各国で多くの人がゲームに熱中する光景が報道され、普段はゲームをプレイしない老人や子どもまでもが、スマホを手に街中でゲームをプレイする姿が目撃された。読者の皆さんも、その光景は記憶に新しいだろう。 そんな光景を「地球上」に出現させたゲームの名は──『Pokémon GO』(以下、『ポケモン GO』)だ。 リリースされるや否や、瞬く間に世界中のアプリストアのランキングを席巻して驚異的なダウンロード数を誇った、ARを活用した位置情報ゲームである。 (画像は『Pokémon GO』公式サイトより) 『ポケモン GO』については、すでにひとつのゲーム作品を超えた社会現象にもなったアプリであるため、新聞やニュース番組などで内容を知っている人も多いかもしれない。 簡単に説明しておくと、 Niantic, Inc.(以下、ナ
スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の国内配信が始まり、22日で1年を迎える。 利用者は大幅に減っており、ゲームの運営会社は新機能でテコ入れを図る考えだ。 配信当初はブームを巻き起こし、運転中の利用者が交通事故を起こすなど、国内外で社会問題にもなった。 調査会社ヴァリューズの推計では月1回以上、GOのアプリを開いた利用者は2016年7月に1100万人に上ったが、今年6月には6割減の442万人に落ち込んだ。特に20~30歳代が離れているという。 ゲームを運営する米ナイアンティックでGOの開発責任者を務める野村達雄氏は20日、読売新聞のインタビューで、今後、希少性が高いポケモンを登場させるほか、利用者同士でポケモンを交換するなどの新機能を検討していることを明らかにした。継続的にゲームを使ってもらえる環境を作る考えだ。
昨年11月に『ポケットモンスター サン・ムーン』が発売された。この「ポケモン」シリーズの最新作は、全世界に向けて発売されると同時に300万本を超え、11月の発売にも関わらず、国内家庭用ゲーム市場としては2016年における年間ベストのセールスを記録した。 『ポケットモンスター サン・ムーン』 (画像は任天堂ホームページより) ゲームのみならず、あらゆるエンターテイメント分野においても世界有数の人気を誇る大人気タイトル、それが「ポケットモンスター」(以下「ポケモン」)である。 第1作目から20年の時を重ねるなかで、世界的に大ブームを巻き起こし、「ポケモン」はこれまでに様々な語られ方をしてきた。 例えば、このゲームを語る上で欠かすことのできない最も重要な要素が、通信ケーブルを用いた異なるプレイヤー同士の「通信交換」だ。この要素によって、直接データのやりとりをすることを通じて、従来では交わらなかっ
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