出版取次大手の日本出版販売(日販)は22日、2017年9月中間決算を発表し、卸売り事業でコミックスを含む「雑誌」部門の売上高が前年同期比8・9%減の約1037億円にとどまった。このうちコミックスの売り上げが12・7%減と激しく下落しており、紙の漫画本離れが顕著に表れた。 同社の安西浩和専務は「これまではコミックスが売り上げを支えており、期待していた。正直言ってショックな数字」と危機感を表明した。同様の傾向が下半期にも続くとみて、書店での販売促進策を進めるという。 他方、書籍は前年同期比1・2%減の約1124億円。インターネット書店大手アマゾンジャパンが日販への一部既刊本の発注を取りやめたことが影響した。 書店事業、不動産事業などを含めた中間連結決算では、売上高が前年同期比4・9%減の約2826億円だった。