今夏、編集長という大任をお引き受けすべきかどうか、正直悩みました。軍事関連の年鑑で有名な英軍事週刊誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」の東京特派員の仕事も順調にいっているし、そして何より、英文記者を目指して日本の新聞社を辞めてアメリカ留学までしたのに、また日本語のニュースサービスの仕事に戻ってしまえば、元の木阿弥に戻るだけではないか、と。 しかし、ハフポストにはいくつもの魅力がありました。まずは将来性です。今、アメリカの新聞社は、ニューヨークタイムズ(NYT)でもウォールストリートジャーナル(WSJ)でも、従来の紙媒体からデジタル媒体重視の「デジタルファースト」の経営に移行してきています。2005年に誕生したばかりのハフポストのサイト訪問者数は既にNYTやWSJをしのぎ、「世界最強のネットニュースメディア」に躍り出ています。独自の取材にも力を入れ、アメリカ最高のジャーナリズムの賞と