母親の卵子の核を、ほかの女性の卵子に移植して受精させることで、父親と母親、それに別の女性の3人の遺伝子を持つ子どもが、アメリカの医師らによって生まれていたことがわかりました。母親が子どもが死に至る病気の遺伝子を持っていたことから、医師らは子どもの死を防ぐことができたとしている一方、将来、子どもの健康に影響が出ないかや倫理的に問題がないかなどをめぐって議論を呼びそうです。 クリニックによりますと、男の子の母親は、卵子の核の外側にあるミトコンドリアという器官の中に子どもに脳症を引き起こす遺伝子があり、2人の子どもをこの病気で亡くしたということです。 このため、クリニックでは、母親の卵子の核を核を取り除いた、ほかの女性の卵子に移植して、正常なミトコンドリアを持つ卵子を作り、これを父親の精子と受精させ、母親のおなかに戻したところ、ことし4月に男の子が生まれ、健康に成長しているということです。 この