で、ロードショーでは、どうでしょう? 第113回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『渇き』 吸血鬼を題材にしたパク・チャヌクの新作。 『親切なクムジャさん』あたりから、現代の新しい様式を探るようなスタイルに移行し始めたパク・チャヌク。 それは初のコメディ『サイボーグでも大丈夫』でも貫かれたが、なんだか、まったく物語が置き去りにされてしまった。 それは『渇き』でも同様で、映像重視派の罠とも言うべき、映画としてのエモーションが片手落ちになりかけている。 それは次へ進むため、大きくジャンプする前の屈伸だと思いたい。 なぜなら、今作には、彼の輝きは残っているから。 それは、生理的感覚。 吸血鬼の血を吸うという渇望の触覚、味覚をこれでもかと描き続ける。 チュウチュウと血を吸う描写には、生理的嫌悪がきっちりとある。 あと、エマニュエルウィルスと
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