で、ロードショーでは、どうでしょう? 第97回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『パブリック・エネミーズ』 マイケル・マンは、熱を描く。 過剰なドラマによってではなく、ふりかかる状況において、とってしまう行動で。 デジタル・カメラならではの生々しさで、あえて1930年代の伊取りの男の状況をそのまま切り取っている。 狭い部屋も暗い画像もそのままに、かっこよさも間抜けさも。 デジタルを用いて、世界をいいように描くのではなく、世界の中へカメラを持っていく。 まるでヌーベル・バーグの頃のように、スタジオに鎮座したカメラを、子供の道具のように外へと連れ出して。 その自由さは、そのまま、ジョン・デリンジャーという男の生き様に、重なっている。 手法が物語と一致しているのだ。 これは映画のあり方の一つといえます。 もちろん、デジタルといえどもダンテ
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