で、ロードショーでは、どうでしょう? 第107回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『ユキとニナ』 と書いておきながら、まだ、書くベき言葉が見つからない。 都会の角を曲がったら、突然、森に中にいたような気分。 近い題材、近い手法で撮っているだけに、その困難と到達に驚嘆と賛美と惚けしかない。 幸福な退屈と、行き詰る緊張が並べられている。 自分の中の日本に気づくカットがある。 何の説明もなく、感じてしまう。 その何かと繋がったような瞬間。 そこから、もう映画の圧倒的な浮遊によって、吹き飛ばされてしまう。 諏訪敦彦とイポリット・ジラルドの共同監督。 フランスの児童の就労時間は規定があって、一日4時間だそう。 この映画はそのフランスで4週間、日本で1週間の撮影が行われた。 撮影のジョン・デセエは日本では初お目見えですが、ベテランのようです。