三つ子以上を妊娠した事例の過半数が、一般的な不妊治療である排卵誘発によるものであることが、厚生労働省研究班(研究代表=吉村泰典・慶応大教授)による調査で分かった。双子以上を妊娠する「多胎妊娠」は母子ともに危険が多いが、排卵誘発による妊娠では防ぐことが難しい。神戸市で開かれる「日本生殖医学会」で16日に発表する。 ◇減数手術、136件中68件 研究班は、日本産科婦人科学会(日産婦)に登録している高度不妊治療施設(全570カ所)を対象にアンケート調査を実施、234カ所から回答を得た(回収率41.1%)。2009〜11年の3年間で、多胎妊娠の事例は計4180件。そのうち「三つ子以上」は200件で、背景別の内訳は▽排卵誘発111▽体外受精79▽自然妊娠10と、排卵誘発による多胎妊娠が55.5%を占めた。「双子」の場合、最も多いのは体外受精で、排卵誘発による妊娠は24.4%だった。 多胎妊娠を