いよいよフェスやイベントが目白押しのシーズンが到来。その先陣を切るかのように、去る7月11日(日)、ZEPP TOKYOにおいてBARKS発足10周年を記念するスペシャル・ライヴが開催された。とはいえ、そこにはBARKSの誕生日を祝うようなアトラクションやお祭りめいた趣向が用意されていたわけではなく、メインはあくまで純度の高いライヴのぶつかりあい。考えてみれば音楽情報サイトにとっても最重要なのは、個々の情報の確かさと視点の独自性、そしてライヴ感ということになるはず。揺るぎない芯と個性を持ったアーティストたちが種も仕掛けもないライヴで相乗効果を生んでいくようなイベントこそ、この日には相応しいといえるに違いない。べつに編集長からそんな説明を受けていたわけではないのだが、開演前、ステージ背景のスクリーンに映し出された「BARKS結成10周年」という文字を見ながら、僕はふとそんなことを考えていた。