今回はスチューデントのt分布の最尤推定を実装します。スチューデントのt分布はガウス分布より外れ値に対して頑健な性質を持つ分布としてよく知られていますが、よくよく思い出せばこの分布を用いたことが全くなかったので、良い機会ですしその頑健性を実際に確認してみます。一回目のPRML実装のときに標準ライブラリ以外は極力numpyだけというルールを設けましたが、今回はディガンマ関数というあまり馴染みのない関数が出てきたためscipyも使いました。この企画2回目にして早々にnumpy以外のサードパーティーのパッケージを使ってしまうこととなり、先が思いやられてしまいます。 スチューデントのt分布は、ガウス分布$\mathcal{N}(x|\mu,\tau^{-1})$の精度パラメータ$\tau$の共役事前分布としてガンマ分布${\rm Gam}(\tau|a,b)$を用い、精度を積分消去して得られる分布で