素粒子ニュートリノの巨大な検出器、ハイパーカミオカンデが2025年の実験開始を目標に動き始めた。その国際共同研究グループの旗揚げとなる結成記念シンポジウムが1月31日、千葉県柏市で開かれた。この計画は、日本で培われてきたニュートリノ実験技術を基に、現在のスーパーカミオカンデを20倍も上回る100万トンの巨大水槽の検出器を新たに建設し、「素粒子の統一理論」や「物質の起源と進化の謎」に挑戦する。野心的な試みである。 シンポジウムには、13カ国の代表者からなる国際代表者委員会や国際運営委員会を含むハイパーカミオカンデ国際共同研究グループのメンバー約250人のうち、約110人が参加した。東京大学宇宙線研究所(柏市)と高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所(茨城県つくば市)は、ハイパーカミオカンデ計画の具体化に向けて協力協定を結び、双方の所長による調印式も行った。 東京大学宇宙線研究所は、岐阜