1980年代終盤から90年代序盤にかけての日本経済の絶頂期、アーノルド・シュワルツェネッガーやハリソン・フォードらハリウッドスターが日本のコマーシャルに登場するという興味深い現象が起きていた。トミー・リー・ジョーンズは長期間続く缶コーヒーのCMに今もなお出演している。 しかし、ドウェイン・ジョンソンやライアン・レイノルズといった現世代のハリウッドスターの姿はあまり見かけない。これは日本企業が当時のようなCM予算を持っていないからだけではなく、日本でハリウッドがかつてほど魅力的な存在ではなくなったという見過ごされがちな事実のためだ。 世界3位の映画市場である日本で、米国のシェアは低下している。新型コロナウイルス禍前に始まったこの現象は一段と進んでいる。今年は日本の興行収入上位5本のうち4本が邦画で、ハリウッド映画は80年代のヒット作の続編「トップガン マーヴェリック」のみにとどまった。 これ
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