まくらとは「あなたのことが好きですよ」というメッセージ 米田:著書のタイトルにも「まくら」がありますが、先日初めて拝聴させていただいた高座でも「まくら」を披露されていたことが印象的でした。会場にカフェがあって、そこに入っていく大勢のお客さんの様子を「まくら」で面白くお話されていて、「あ、これか」と思ったんです。今日あった出来事、例えば、直前に見たこと、気になったことを頭の中に1つ入れて自分の意見を語る。会話には「まくら」が必ずあるんだ、という意識があるだけで、ビジネスでも会話や商談の向き合い方が変わると思ったんですね。 志の春:いつも、なんとなくですが、いろんなところをちらっと見ながら会場に行きます。この本を出すきっかけとなった星海社の編集の方との最初の打ち合わせのときも、途中の和菓子屋さんにえらい行列があって、その話から始めたりしましたね。結局「まくら」というのは、「あなたのことが好きで