今週のコラムニスト:レジス・アルノー トイレを修理してもらうために呼んだ業者にこんなことを言われたら、どうだろう。「うーん。ちょっと待ってください。セカンドオピニオンを聞かないと」。さらに悪いことに、医者にこう言われたら?「おかしな病気ですね。医者を呼んできます!」 8月30日の総選挙で民主党本部に詰めていたとき、私の頭に浮かんだのはこんなバカげた光景だった。日本のジャーナリスト5人に、次々と同じ質問をされたのだ。「政権交代をどう思いますか」 そういう疑問に答えるのが、ジャーナリストの役目ではないのか。そもそもそのために給料をもらっているのでは。その場に居合わせたイギリス人ジャーナリストが私に言った。「よくあんな質問に答えましたね。あんなものはジャーナリズムじゃない。日本の記者はただ騒いでいるだけ。今夜、この国が根本から変わったことを理解していない」 総選挙を境に日本は根底から変わった──
株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方
中川元財務相の酩酊、辞任問題について、日本の大手メディアの報道内容と態度があまりにあまりなので、ちょっとまとめておきます。正直言って、中川さんは病気なんだからしかたない(早く治療しなよ)ということですが、マスコミのやり方はさすがに今回はちょっとひどいでしょ、と思うので。 問題1 当事者意識の欠如 一番最初にこの問題を日本のメディアが報道した時、新聞もテレビも「会見に臨んだ中川大臣がろれつが回らない様子であったことを、海外通信社がアップ画像で捉えて世界に配信し、世界各地で波紋が拡がっています。」というニュアンスで報道しました。 これ、なんなの? 「中川大臣が会見で全くろれつが回っておらず、大変な失態を演じました。」でもなく、 「その前日は夜遅くまで某マスコミの記者と、また、会見直前には某新聞社の美人記者と飲んでいて、その結果、記者会見の時間には完全な酩酊状態になっていて、会見がまともに行えま
中川財務相の辞任を受け18日主要紙社説は一斉に本件を取り上げています。 【朝日社説】財務相辞任―政権の体を成してない http://www.asahi.com/paper/editorial.html 【読売社説】中川財務相辞任 予算成立へ態勢を立て直せ http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090217-OYT1T01062.htm 【毎日社説】中川氏辞任 やはり麻生政権は末期的だ http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20090218k0000m070156000c.html 【産経社説】中川財務相辞任 首相の統治能力問われる http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090218/stt0902180330002-n1.htm 【日経
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