いつも「その話は前にも聞いたよ」と言うかどうか悩む。 私はいつも、さも初めて聞いたかのように振る舞って驚いたり笑ったりの演技をしてしまう。 でも、話してる側が既出の話であると思い出したら恥ずかしい思いをするんじゃないかとも思うし、 もしやわざと同じ話をすることでちゃんと聞いているか試してるんじゃ?と思うことすらある。 妻がよく同じ話をする。 妻は結婚式場の配膳スタッフのパートをしていて、私によく仕事の話をする。 「こんな挨拶があってもらい泣きした」 「こんな余興があって面白かった」 普通なら見ることのできない他人の結婚式の話は面白く、いつも楽しく聞いていた。 妻はもともと忘れっぽく、昔から同じ話をすることはよくあった。 その頃、私は都度「それ前も聞いたよ」と軽く言っていたのだが、 何故今それを言うか悩んでるかというと、正確には同じ話じゃないからだ。 「新婦が持ってきた手作りテディベアを参列