「クラウド・コンピューティングはインターネットが順調に進化している証拠。企業システムに新たなパラダイムをもたらすのではないか」。東京ビッグサイトで2008年10月15~17日に開催中の「ITpro EXPO 2008 Autumn」では「企業情報システムとしてのクラウド・コンピューティング」と題したパネルディスカッションを開催。日本IBM 企画・事業開発担当部長の猿渡光司氏、新日鉄ソリューションズ(NS-SOL)ITエンジニアリング事業部長業務役員の大城卓氏、楽天 技術研究所所長の森正弥氏が登壇した。モデレータは日経コンピュータの木村岳史副編集長が務めた。 冒頭の発言は楽天の森氏のもの(写真1)。森氏は「クラウド・コンピューティングは必ずしも革新的なソリューションセットではない」としたうえで「運用コストの削減など、新たなメリットはある」との見方を示した。楽天は現在、約600人のシステム部門