京都大学元総長の長尾真さんとお会いして直接お話を聞く機会がありました。 長尾先生は日本語の形態素解析や構文解析法を確立した方で、世界を代表する言語処理研究の第一人者です。 これまでのご経歴の中でも、何が素晴らしいかというと、異端でありながら、華々しい功績を残されていることです。 例えば機械翻訳に取り組み始めた際に、当時主流ではなかった翻訳済みの用例をたくさん溜め込んで翻訳を行う方式に取り組まれ、その方式がその後の統計的機械翻訳方式につながっています。 最初に取り組むときには周りの人が異端児扱いするような方法でも、自分が「これだ」と思う方向に進むと決めた後は信念を持って進み続け、大きな成果につなげられている。そうした数々の功績を残されています。 そんな長尾さんに、どうしてそのようにいつも独自の新しい分野に取り組んで来られたのかをお聞きしたところ、「自分が面白いな、と思うものをとにかく探し続け