文化の日の直後ということもあって、ちょっと日本文化に関連する本を選んでみました。実はこの本、今年の6月〜7月期のNHK人間講座『「日本人論」再考』で船曳建夫が紹介していたもので、いつか読みたいと思っていました。 ▼本書の内容 職人の言葉、職人との・に関する対談、インタビュー、職人に関する講演録を集めたもの。 ▼全体の感想 本書は何度も古本屋で見ていたのでその存在は知っていたのですが、まったく買う気 はありませんでした。それが、船曳建夫の著書で紹介されているのを見て急に読みた くなるのだから不思議です。 本書は、物言わぬ職人の実態を、あらゆる間接的な方法で接近して浮き彫りにしてい ます。職人を褒めちぎっているのかと思えばそうでもなく、「娘は孫を母親に抱かせ てこそ、親孝行ってもんだ」という職人の言葉にははっきりと「古いです、この人 は」と批判しています。 繰り返しが多かっ