九州電力川内(せんだい)原子力発電所について、鹿児島県薩摩川内市の市議会(瀬尾和敬議長、定数26)は28日、臨時の本会議を開き、再稼働を求める陳情を採択した。 2011年の福島第一原発事故の後、新規制基準による安全審査が行われている全国13原発の中で、立地自治体の議会が再稼働に同意したのは初めて。岩切秀雄市長も議会の意向を踏まえ、同日午後にも、自らの判断を示す予定だ。 この日は、市議会特別委員会の橋口博文委員長が、20日に賛成陳情を採択したことを報告し、討論が行われた。再稼働に反対する議員は「原発がなくても電力は足りている。原発は100%安全とは言い切れない」などと主張。これに対し、賛成する議員は「世界最高水準の新規制基準をクリアした。経済の活性化には再稼働が必要だ」などと訴えた。 討論の後、議長を除く25人の記名投票が行われた。再稼働反対の陳情については賛成4、反対19、棄権1、退席1。