「第1回:ゆっくりとしか変わらない。」はこちら> 今われわれが、主たる経済的原理として寄って立ってる資本主義とは何か。僕にとって一番わかりやすい理解は、「結局のところは金がものをいう」という原理だということです。注意していただきたいのですが、「結局のところ」というのがポイントで、全面的に金のことだけを考えて生きてるわけではない。ま、いろいろとあるけれど、「最後は金がものをいう」んですね。それが資本主義です。 最近いわれている「金融資本主義」、これはそういう資本主義がもう一段先鋭化したものと考えることができます。「結局のところは金がものをいう」を超えて、「最初から最後まですべては金に換算できる」という原理です。「すべてを金に換算できる」というのは、ようするに、手段の目的化です。 たとえば、ファイナンスの思考パターンというのは、すべてを金に換算できるっていう考え方に寄って立っています。だから、