韓国の非政府組織(NGO)、民族問題研究所は8日、日本による植民地支配に協力したとして、故朴正煕元大統領を含む4389人の名前や「反民族行為」の詳細をまとめた「親日人名辞典」を刊行し、内容を公開した。 これに対し、保守派の市民団体が同日、抗議集会を開いたほか、名前が掲載された人物の遺族の一部が名誉棄損訴訟を検討するなど波紋を呼んでいる。韓国で「親日派」は植民地支配などに積極的に協力した「売国奴」に近い意味を持つ。 辞典は全3巻、計約3千ページ。軍人や政治家から芸術家まで広い分野の人物が含まれ、朝鮮伝統舞踊を舞台芸術化し「朝鮮半島の舞姫」と呼ばれた舞踊家の故崔承喜さんや、韓国の国歌「愛国歌」を作曲した故安益泰氏のほか、従来は抗日運動に貢献したとされていた約20人も含まれている。(共同)