ポイント ●データの中身を隠して秘密を守るときには,受信者の公開鍵で暗号化する ●送信元が自分であることを相手に証明する署名で使う場合は,送信者の個人鍵で暗号化する ●公開鍵暗号方式の長所は,鍵の配送(配布)が容易で,管理が楽な点である ●短所は,暗号化や復号の処理が重くて時間がかかり,大量のデータ処理に向いていない点である 公開鍵暗号方式は,共通鍵暗号方式よりも仕組みが複雑です。しかし,公開鍵暗号を使うための前提条件をしっかりと把握していれば混乱せずに理解できます。公開鍵暗号方式を利用する場合の前提条件に関しては前回の「公開鍵暗号方式[前編]----利用するためのルール」で詳しく解説しましたので,まだ読んでいない方は確認しておいてください。今回は公開鍵暗号方式の使い方と,特徴を見ていきます。 使い方(1)---データの中身を隠して秘密を守る場合 公開鍵暗号方式では,暗号化する(鍵をかける