私が担当している「日本経済システム論」の今学期最後の授業を今週の月曜日(18日)に行った。最後ということで、「日本経済の課題」と題してやや総括的に日本経済をめぐる問題の基本構図について講述した。以下は、その要旨(レジュメ)である。 ——————————- グローバル・インバランスの拡大によってもたらされた2002-07年の間の拡張局面を除くと、日本経済は、この20年間にわたって停滞を続けていることになる。こうした長期低迷の根本には、従来型の日本の経済システムが内的、外的変化に適合的なものでなくなっていることがあると考えられる。 キャッチアップ型成長段階の終焉(内的変化) 日本経済は、明治維新以来100年超の時間をかけて欧米先進国に「追いつき追い越せ」型の経済成長を遂げてきた。そして、ついに1970年代のいずれかの時点でキャッチアップ段階を完了し、1980年代には先進国化する。 持続的経済成
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