喫煙を大幅に規制する動きが加速する日本。なかでも、2020年にオリンピック開催を控える東京は、レストランを含むすべての公共の場所を禁煙とする、より厳格な条例の制定を目指している。変わりゆく日本の喫煙事情、海外特派員の目にはどう映っているのだろうか? ニューヨーク・タイムズ東京支局長モトコ・リッチのレポートを紹介しよう。(以下、2017年11月27日付ニューヨーク・タイムズ記事の翻訳) 喫煙者は社会のルールを守らない?日本は秩序に従う社会である。東京の地下鉄の朝のラッシュアワーどきも、通勤する人々の大群は、ホームに上り下りする階段を矢印で示された側をきちんと遵守して歩き、列を乱すことはない。ゴミをその辺に投げ捨てる人もいないし、駅員は電車の到着が1分遅れただけでも、いや早く着きすぎた場合でさえ謝罪している。 たとえスポーツジムであっても室内に入るときは靴を履き替えるよう求められ、クラッカーの