米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、セダン「モデル3」の生産ペースを6月中に週5000台に引き上げるとの目標を掲げているが、達成に残された時間はあと6日だ。達成できるとすれば、それは同社工場の外にある、一見不思議な構造物のおかげかもしれない。マスク氏が「とにかく最高」と絶賛するフットボール場2個分の広さのテントだ。ただ製造業の専門家からは、常軌を逸していると嘲笑を買っている。 サンフォード・C・バーンスタインの金融アナリスト、マックス・ウォーバートン氏は「あきれて言葉が出ない。正気じゃない」と述べた。同氏は金融アナリストになる前、世界の自動車組立工場の評価を行っていた。 カリフォルニア州フリーモントに敷設されたこのテントの内部には、マスク氏がモデル3のために急きょ設置した組み立てラインがある。モデル3の量産体制が整えば、テスラは富裕層向けのニッチ企業から、より手頃な価格の