かつては工場従業員らをもつ製造業を中心に日本企業の伝統行事だった社内運動会が、復活の兆しを見せている。90年代に激減していたが、最近、サービス業などでも積極的に採り入れる企業が出始めている。不況のなか、職場のきずなを深めようとする会社側の思惑や、一昔前の成果主義への反動もありそうだ。 10月末の群馬県館林市の市営グラウンド。リクルート北関東マーケティング(前橋市)の社員や家族約130人が、玉入れや綱引きなどの競技に興じた。 昨秋、13年ぶりに運動会を復活。福井康人社長は「不況だからこそ、社員同士のつながりの強さが大切」という。普段は事業部ごとの仕事が多いが、あえて営業エリアでチーム編成する。参加した社員の関矢洋海さん(38)は「最初はえーっと思ったが、やればいい年して真剣になってしまった。自然と一体感も出てくる」。根岸美春さん(27)は「休日がつぶれるめんどくささはあるが、普段接しない人と