今、企業の情報管理の在り方が問われている。先週は、ベネッセホールディングスから最大2070万件もの顧客情報が漏洩し、マスコミで大きく取り上げられた。「ウチの会社は大丈夫か」と、慌てて情報システム部門に調査を命じた企業も多いだろう。 ベネッセのケースでは、データを持ち出したのは、顧客データベースの保守管理を受託している企業に派遣されていたSEだとされている。今後、内部犯行を防止するための仕組みや運用の在り方が議論されることになるだろう。 もう1つ、忘れてはならないのが、外部からのサイバー攻撃の脅威だ。特に、特定の企業や組織から重要情報を盗み出すことを目的にした「標的型攻撃」が、近年、猛威を振るっている。国内では、2011年に三菱重工業が攻撃を受けて話題になって以来、企業や官公庁への攻撃が継続的に報告されている。昨年末には、米小売大手のターゲットが標的型攻撃にさらされ、約4000万人分のカード