2014年ワールドカップ(W杯)に向けた日本代表の新指揮官選考を担当し、ザッケローニ新監督(57)の招へいを決めた日本サッカー協会の原博実強化担当技術委員長(51)が、代表初のイタリア人指揮官が誕生するまでの経緯と、新監督の素顔を語った。原技術委員長がほれ込んだ人間性、日本流の良さをもどん欲に吸収しようとするザック新監督の積極的な姿勢が、あらためて浮き彫りになった。 (聞き手・上條憲也、松岡祐司) 原監督代行のもとで1−0の勝利を収めた4日のパラグアイ戦。その夜、宿舎内で開かれたスタッフミーティングで物静かなイタリア人指揮官が初めて「口」を開いた。メモ帳を片手に「観察」に徹していたザッケローニ監督は、原監督代行から試合の一場面について感想を求められ、一気にまくし立てたという。 原委員長「どう? って聞いたら、『これはなー』って言い出して。しゃべり出したら、熱いな。戦術が細かい。うわっ、言い