M&Aの考え方について聞かせてほしい。また「外部のリソースの活用という従来の方法ではなく、お金を投じても自社の中に取り込みたい。ユーザーを楽しませたり、驚かせたりする技術として、また権利として、社内になくて取り込みたいもの」というのは、今何か考えているものがあるのか教えてほしい。 岩田: 「保有するお金が増えたけれどどうするんだ」とか、「お金を持ちすぎだ」とよく外部の方からご指摘をいただいています。任天堂はまず非常に大きなビジネスリスクを負うビジネスをしています。たとえばWiiやDSの開発中に、「これは絶対うまく行く」とは誰も言えないわけです。僕らはうまく行くようにしたいと思って最大限努力しているのですが、どちらかというと作っている途中では、業界の皆さんの反応は冷ややかといったほうがよかったかもしれませんし、それぐらい当時の世の中の常識からすると逆行していて、「逆張りだ」という言われ方さえ