一方で、これまで銀行の独り勝ちだった中国の金融業界に、大きな変化が起きる可能性がある。何よりも期待されるのが、株式市場にもたらすインパクト。投資家はこれまでほとんどリスクがない状況で、高利回り商品に投資することができた。株式市場はよぽどの大相場でも来ないかぎり、一般の投資家は投資対象として考慮する必要すらなかったわけだ。しかし、金利の自由化を通じて「信託」や「理財商品」の期待利回りが下がるようなことになれば、投資資金がおのずと株式市場に流れやすくなる。投資家の株式市場に対する期待感が高まるわけだ。大手証券である中信證券(6030 HK)や海通証券(6837 HK)、5月22日に上場した銀河証券(6881 HK)への評価が、これからしだいに高まると考えられる。 同様に、銀行の地位が相対的に低下すれば、保険業の地位が逆に高まることになる。保険業も貯蓄型商品を販売してきたが、「信託」や「理財商品
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