英語教育の見直しが進んでいる。学習指導要領の改定に伴い、4月から小学5、6年生で英語が完全必修化されるほか、平成25年度からは順次、高校英語の授業が英語で行われる。英語を「社内公用語」とする企業が現れるなど、各企業も社員の英語教育に力を注ぐなか、国際社会でも「使える」英語を身につけるためにはどうすればいいか。英語教育のあるべき姿を、上智大の吉田研作教授と立教大大学院の鳥飼玖美子教授に聞いた。◇ ≪鳥飼玖美子氏≫■日本語の力をつけるのが先 ●英語嫌い増やすのでは --小学生に英語教育は必要か 「必要ない。小学生の間はしっかりと日本語で話す力をつける時期。幼いころに中途半端に英語を教えることで、むしろ英語嫌いになる子供が増える可能性があり、早期の英語教育導入は逆効果。私自身、小学校3年で私立小学校に転校し、英語の授業を初めて受けたが、先生の影響から英語が嫌いになった時期がある。これまでは中学校