スマホを手に、他人の迷惑など考えず、まるで取り憑かれたように街を闊歩する。それがいかに危険か知っているのか。駆逐する手立てはあるのか。 街を歩けば電車内や駅のホームはもちろん、信号待ちの間や歩きながらも食い入るようにスマホの画面を見つめている人がいる。思えば、従来型のガラケーでも「ながら歩き」が問題になった。が、タッチパネルを使うスマホはガラケーより画面を注視する時間が長くなる傾向があり、さらにタチが悪い。 首都圏を中心とした鉄道事業者の集計によれば、2011年度に関東地方で駅のホームから転落したのは3243人。うち18人は携帯電話を使っていた。巻き込まれて命を落とすことも考えれば、立派な「歩く凶器」だ。 スマホやガラケーのメール使用者の実態分析をしている筑波大学の徳田克己教授(バリアフリー論)によれば、もっとも危険なのは混雑した「駅のホーム」と「階段」だという。 徳田教授らがスマ