七大タイトル戦で史上初の五冠を達成し、対局を振り返る張栩名人=16日午後、愛知県蒲郡市、竹谷俊之撮影 囲碁の張栩(ちょう・う)名人(29)=天元、王座、碁聖をあわせ四冠=が16日、十段位を奪取し、七大タイトル戦史上初の五冠を達成した。挑戦中だった第47期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第4局が同日、愛知県蒲郡市で打たれ、高尾紳路十段(32)に157手までで黒番中押し勝ちして3勝1敗と勝ち越しが決まった。 現行の七大タイトルがそろったのは77年。以来、趙治勲二十五世本因坊、小林光一九段、加藤正夫名誉王座が四冠を達成したが、五冠挑戦にはことごとく失敗していた。 張名人は台湾台北市出身。10歳で来日し、林海峰名誉天元門下となり、14歳で日本棋院初段に。03年の本因坊獲得により23歳で九段昇段(最年少記録)。04年に名人となり、現在は名人在位4期目。