地方を元気にするために最も重要なのは「人」である。では、どうすれば人を集められるか。固定概念を解体してイノベーションを起こした事例を紹介しよう。 リクルートを筆頭に、マッキンゼー、ゴールドマン・サックス、アクセンチュア……。世間的にはエリートと呼ばれるコンサルや外資系金融から、肩書と高給を早々と捨てて、地方で挑戦する若者は多い。 岐阜県飛騨市で外国人旅行者に「飛騨里山サイクリング」などを手掛ける「美ら地球」代表の山田拓は、プライスウォーターハウスクーパースの出身であり、香川県の小豆島で「四国食べる通信」を発行する「459」の眞鍋邦大は、リーマン・ブラザーズ証券の出身だ。これらの動きは時代の移り変わりを象徴するものとして、「逆・木綿のハンカチーフ現象」とも言われている。 「恋人よ、ぼくは旅立つ〜」の歌詞で始まる太田裕美の「木綿のハンカチーフ」は、1970年代を代表する大ヒット曲だ。東へと向か