私も会員になっている日本福祉のまちづくり学会の全国大会が、先月末から今月初めにかけて、栃木県宇都宮市で行われました。LRT開業後間もないこともあり、「LRTを軸に地域の移動と交通を考える」というテーマで連携セミナーが開催され、運行事業者である宇都宮ライトレール常務取締役の中尾正俊氏が基調講演を行いました。 中尾氏は長年広島電鉄で実務に携わり、その経験を買われて現職に招かれただけあって、説得力のある話の連続でした。その中に、お金の話がありました。芳賀・宇都宮LRTの整備費用は684億円。この金額だけを見れば高いと思うかもしれません。しかし1kmあたりの整備費用は47億円で、地下鉄は約300億円、新交通システムは約100億円という数字が平均的であり、はるかに安く収まっているとのことです。 興味深かったのは、続いて出された道路との比較です。同氏が紹介した、宇都宮市で最近整備された道路の1kmあた