●琉球語概説 分布と名称 沖縄県の八重山諸島,宮古諸島,沖縄諸島に,鹿児島県の奄美諸島を加えた琉球列島の島々で話されてきたことばを総称して,一般に「琉球方言」といいますが,かつての琉球王国のことばであったこと,また,本土で使われていることばと大きく違うために,「琉球語」とも呼ばれることもあります。また,南島方言,沖縄語と呼ばれたこともあります。 本土方言との関係 琉球列島の人口は約150万人で,日本全体の1パーセント強,面積も1パーセント弱にすぎませんが,北海道から九州までの本土全体に対立し,日本語を二分する方言です。琉球方言(琉球語)と 本土方言(日本語)のあいだには規則的な対応関係があります。琉球方言と本土方言は,共通の祖先(日本祖語)から弥生時代を上限とし古墳時代頃までの時期に共通の祖先から分かれたと推定されています。 規則的な対応 音韻法則とも呼ばれる規則的な発音上の対応関係が琉球