<防犯ブザーや監視カメラの導入よりも根本的に変えていくべきことがある> 先月、香川県善通寺市のスーパーの女子トイレに自衛官が侵入し、個室の下からスマートフォンを差し向け、盗撮しようとして逮捕された。京都市の飲食店でも、警察官が女子トイレに侵入し、個室の上からスマートフォンで盗撮したとして逮捕された。長野県諏訪市では1月、公衆トイレの女子トイレ内に高校生が侵入し、わいせつな行為をしようとして逮捕された。 なぜこうもトイレで犯罪が頻発するのか。 それは、日本のトイレが構造上、世界の中で最も犯罪が起きる確率が高いからである。なお、これはあくまでも「構造上」の評価なので誤解のないように願いたい。 日本のトイレが世界一危険だとする理由は、トイレの設計が場所の犯罪誘発性に注目する「犯罪機会論」に依拠していないからだ。対照的に海外のトイレの設計には、防犯対策のグローバル・スタンダードである「犯罪機会論」