岩崎恵美子(仙台検疫所長) SARSやトリインフルエンザといった感染症が,今冬も問題となっている。検疫の最前線に立ち,「感染症もボーダーレスの時代」という岩崎恵美子氏に,日本が考えるべき国際感染症対策についてご寄稿をいただいた。 日本では,年間約1800万の人々が海外へ渡航し,海外からも約500万人の外国人が来日しており,この数は増える一方である。そのような中で,最も多くの日本人が訪れ,また,来日する人の数も多いのがアジア地域である。 アジア地域では,デング熱,デング出血熱,腸管系感染症や時には生命の危機も招くマラリアをはじめとする多くの感染症が日常的に流行しており,時にはSARS(重症急性呼吸器症候群)のような未知の感染症の発生もある。それらに罹患したまま帰国する日本人や,入国してくるアジアの人の存在も,決して少なくない。このようにして入ってきた感染症に対して,日本では「輸入感染症」とし
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