「究極の個人情報」野ざらし カルテ流失 回収手詰まり 回収されたカルテ。破損や汚れで判読不能な物も多い がれきの中からカルテを拾い集める病院職員=4月28日、仙台市宮城野区岡田 東日本大震災の津波に見舞われた沿岸部の医療機関では、患者のカルテが流失するケースが相次いだ。病歴が記された「究極の個人情報」が、がれきや土砂の中で風に舞う。膨大な医療記録を完全に回収することは不可能で、人海戦術を続けた医療機関は途方に暮れている。(若林雅人) ◎仙台・長町病院/倉庫に保管の4万2000点散逸/人海戦術もう限界 <職員が拾い集め> 仙台市太白区の長町病院は、海岸線から約1キロ内陸に入った宮城野区岡田地区のプレハブ倉庫に過去の医療記録を保管していた。 記録は1980〜94年のカルテやエックス線フィルムなど計約4万2000点。倉庫は津波で全壊し、医療記録は一つ残らず散逸した。 4月下旬、長町病院と系
岩手県釜石市では、市内の小中学生、ほぼ全員が津波の難を逃れた。多くの人たちは、これを「奇跡」と呼ぶ。しかし、そうではない。教育で子どもたちが身につけた対応力が「想定外」を乗り越えさせた。★英訳版はこちら ⇒ http://p.tl/UDIF 死者の声に耳を傾ける 最初にある少女のことを書かせていただきたい。私は、岩手県釜石市の小中学校で先生方とともに防災教育に携わって8年になる。「どんな津波が襲ってきてもできることがある。それは逃げることだ」と教えてきた。特に中学生には「君たちは守られる側ではなく、守る側だ。自分より弱い立場にある小学生や高齢者を連れて逃げるんだ」と話していた。今回の震災では、多くの中学生が教えを実践してくれた。 ある少女とは、私が教えた中学生の一人だ。彼女は、自宅で地震に遭遇した。地震の第一波をやり過ごした後、急いで自宅の裏に住む高齢者の家に向かった。そのおばあさんを連れ
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