NHK「追跡!AtoZ」取材班 【第1回】 2009年05月08日 低所得の高齢者を狙う貧困ビジネス 「無届け老人ホーム」の闇 われわれ取材班が、山梨県内の、ある「無届け老人ホーム」の存在を知ったのは、昨年11月、一通の内部告発文書がきっかけだった。 その施設は、山梨県内の、周りには民家も見あたらない山の中にあった。われわれは、施設の理事長に取材を申し込んだ。1時間の交渉の末、理事長が立ち会う事を条件に、施設の一部の撮影が許された。 1部屋に7人のタコツボ状態 生活保護費まで施設が管理? 案内された15畳ほどの部屋には7つのベッドが置かれていた。本来「有料老人ホーム」は、都道府県の指針により、「個室」が求められているが、明らかにここはその指針に反していた。さらに、目隠しのないままポータブルトイレが置かれ、目の不自由な入居者にそこで用を足させていたのだ。 施設の入居者31人のうち、