就任当初は官僚の説明を聞き、理解するのに懸命で、その慎重さから「ミスター検討中」とやゆされていたが、省内では、「野党時代に得意とした官僚バッシングが復活した」とピリピリした空気が漂っている。 「皆さんは説明能力が低すぎる。私は大臣として恥ずかしい」 長妻氏は16日、厚労省の局長らを急きょ集めると、厳しく言い放った。12、13日に行われた行政刷新会議の「事業仕分け」で局長らが「説得力のある回答が全くできていない」と不満を爆発させたのだ。局長らの意識を引き締めるため、毎週月曜日に幹部による朝礼を開くことを命じた。 また、民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた「待機児童ゼロ」達成までの期間を大幅に短縮するよう指示した際、難色を示した担当局長に対し、部下の前で「もういい。あなたにはやらせない」とどなりつけることもあった。 大臣室には、省に寄せられた苦情の電話やメールの内容をまとめた分厚いファイル