【ワシントン=勝田敏彦】気象研究で有名な英イーストアングリア大のコンピューターにハッカーが侵入し、研究者が地球温暖化を誇張したとも解釈できる電子メールなどが盗み出された。12月の国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)を控えた陰謀との見方もあり、英米メディアはウォーターゲート事件をまねて「クライメート(気候)ゲート事件」と呼んで報じている。 メールには、国際的に著名な気象研究者同士のやりとりが含まれ、イーストアングリア大のフィル・ジョーンズ教授が米国の古気候学者らに出した「気温の低下を隠す策略(trick)を終えたところだ」などと書かれたものもあった。 この記述に対し、地球温暖化やその人為影響に懐疑的な人たちが飛びつき、ネットなどで批判が相次いだ。ジョーンズ教授は声明で自分が書いたことを認める一方、「誤った文脈で引用されている」などと反論。木の年輪のデータから推定されるが