三歳児を扶養している。愛すべき係累である。たしょう素行の問題はあるのだが、あばたもえくぼ、色の白いは七難隠す、なんて云うように、愛する息子のことは、いっさいがっさいすべてを許してしまう。 しかし、憤懣やるかたないときだってある。どうしてこんなに強情なのか。さいきん、お昼寝をしたがらない。三歳にもなればお昼寝をしない、という子がふえるだろう。しかし、覚醒してからその挙措すべてがダンス、みたいな踊り狂っている拙宅の三歳児にはお昼寝がひつようなのである。 日曜。その日はお昼寝をどうしてもしなかった。朝がいつもより遅かったので、まぁいっか、と思った。だが、このときこの判断が、のちに悔悟の念をいだくことになる暗雲の始まりだとは微塵もおもっていなかった。 そうして妻が、友人と茶を飲みに行く、と云い出かけた。ゆえに午(ひる)より息子とのふたりきりの濃密な時間をすごした。 なかよしだった。息子と私の関係性