図1:正常型のCADPS2タンパク質(野生型CADPS2)は新皮質ニューロンの軸索を経由して輸送される(左)が、欠損型タンパク質(CAPS2 Δexon)は輸送されない(右)。 High resolution image and legend 自閉症の発症(感受性)と遺伝子との因果関係が解明された。自閉症は、対人関係やコミュニケーションの障害を特徴とし、比較的広く発症が認められる精神疾患である。3歳までに発症が確認され、多少の改善はあってもその後の生涯を通して障害が続くことから、家族への負担が大きく社会的な問題となっている。自閉症の発症の基盤には強力な遺伝的要因のあることが多くの研究から示唆されている。遺伝子マッピングを用いたこれまでの研究によって、ヒト7番染色体上に自閉症感受性に関連する領域が同定されているが、この領域内にある特定の遺伝子が自閉症と関連しているかどうかはわかっていなかっ