2020年以降、世界規模で感染が拡大した新型コロナウイルスの影響を受けて、あらゆる慣行や制度が見直されましたが、外交もその例外ではありませんでした。対面で協議することができなくなったために、外交の現場ではオンラインでの交渉を余儀なくされています。しかし、そのことは従来の対面で実施されていた交渉で用いられた外交的なテクニックを使いにくくしていることも明らかにされています。 今回は、2021年に出版されたばかりの論文「失われている平和の感覚:新型コロナウイルスによるロックダウンにおける外交的接近とその仮想化(The missing sense of peace: diplomatic approachment and virtualization during the COVID-19 lockdown)」の内容の一部を紹介してみたいと思います。 論文情報: Isabel Bramsen, A